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インフルエンザウイルスは、まずA・B・Cの3型に分けられ、このうち流行的な広がりを見せるのはA型
とB型だけです。
A型はさらにH(15種類)とN(9種類)で細かく分けられています。A型の方が熱などの症状が強い
ことが多く、B型は胃腸症状を伴う頻度が高いようです。
人間に感染してインフルエンザを起こすウイルスで、現在地球上で流行している型は、
A型 H1N1 --- Aソ連型
A型 H3N2 --- A香港型
B型
の、3種類です。
この3つの型に対して抵抗力ができればもうOKのような気がしますが、同じA型H1N1とかA型H3N2
でも微妙な違いがあるものがいろいろあって、残念ながら人間の免疫能力が、それらに完全にはうまく
対応できないのです。
その為、去年インフルエンザにかかっていても、今年のウイルスが”同じ型だけど微妙に違うウイルス”
であれば、やっぱりかかってしまうということになります。
インフルエンザの流行は、世界中ほぼ同じウイルスで起こっています。この”同じ型だけど微妙に違うウイルス”
に関しても、だいたい世界中同じものが流行するようです。
これは、交通の発達によって人間が飛行機で世界中を移動していることも原因のひとつでしょう。
しかし、もっとも大きな原因は、渡り鳥がウイルスを運んでいるということです。
インフルエンザは人間だけでなくトリやブタにもかかるのです。
この”同じ型だけど微妙に違うウイルス”がどんなものなのかは、日本だけでなく世界中が研究していて、
夏冬が逆の南半球のインフルエンザウイルスや、渡り鳥がかかっているインフルエンザウイルスから、WHO
(世界保健機構)が今年流行しそうなウイルスを発表しています。
日本のインフルエンザ予防接種も、この発表に基づいて作られています。
突然発症し、38℃以上の熱が出て、せき・鼻汁・のどの痛みなどのかぜ症状があり、全身がだるくなります。
潜伏期間は1日〜5日(平均2日)で、強い症状は3〜4日続き、1週間ぐらいで治ります。
A型の方がB型よりも症状が強い場合が多く、B型は胃腸症状が起こる頻度が多いと言われています。
インフルエンザがこじれると、高齢者や小児では肺炎になることがあります。
特に高齢者は体の反応性が鈍っているので、肺炎になっていても熱とか咳があまり出ないこともあり、
注意が必要です。
小児では、肺炎だけでなくインフルエンザ脳炎・脳症という怖い合併症があります。
一般的な治療は、普通のかぜと同じようなものになります。
熱には解熱剤、せきにはせき止め、鼻汁には抗ヒスタミン剤(鼻汁やアレルギーを押さえる薬)、
ということです。
抗生物質も処方することが多いですが、抗生物質は細菌を殺す薬であって、インフルエンザウイルス
をやっつける作用はまったくありません。
それでは、なぜ処方するのかというと、診察だけで肺炎などの細菌感染になりかかっているかどうかは、
きちんとは診断できないからなのです。
肺炎は細菌感染なので抗生物質は効きますから、、多少肺炎になりかかっていても食い止めることができる
ということなのです。
インフルエンザウイルスを直接やっつける薬もないわけではありません。
シンメトレル(物質名は塩酸アマンタジン)という抗ウイルス剤があります。
もともとは、脳梗塞の後遺症で意欲がなくなったり自発性が無くなったりしたのを改善するための薬でしたが、
1998年からA型のインフルエンザに対する抗ウイルス剤として使うことができるようになりました。
これは、A型だけに効くのであって、B型にはまったく効果がありません。
タミフルやシンメトレルは、発症してから48時間以内でしたら、かなりよく効きますが、
3日以上たってからではあまり効果はありません。
また、この薬に耐性のあるウイルスも増えてきたという話もあり、万能薬ではありません。
副作用としては、眠れないとかイライラするといった興奮作用と胃腸障害が主なものですが、使用説明書には
ごくまれに恐ろしい副作用がいろいろ書いてあります。
また、妊婦・授乳婦は飲んではいけません。
インフルエンザの予防接種は、なるべく12月中旬までにすると効果的です。
原則2回接種。 初回より1〜4週間で2回目接種します。
国立感染症研究所感染症情報センター
横浜市衛生研究所