高脂血症（脂質異常症）

高脂血症とは

高脂血症とは血液中の脂質が高い状態の病気です。身体として特に異常が出ない時が多いですが、長年この状態が続くと、血管が硬く、細くなって詰まってしまいます。それにより脳梗塞や心筋梗塞など重篤な病気をきたしてしまいます。
これまで、世界中で研究が行われており日本でも久山町研究などがされて、高脂血症の指標であるLDL－C（LDLコレステロール）、中性脂肪が高値であれば、冠動脈疾患の発生率、死亡率が増加する事が証明されています。
当院では「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」に沿って疾患の診断を行い、治療方針を決定していきます。

高脂血症の検査

高脂血症は基本的に自覚症状を呈さない場合が多いため、会社健診であったり、関係のない病気の検査、心筋梗塞や脳梗塞などの疾患をきたした時などに偶然発見される場合が多くみられます。

初期の検査として高脂血症に関連するリスクを見つけ出すために、問診、身体所見も重要となってきます。問診として、家族歴、既往歴、内服歴、喫煙歴、飲酒歴、運動習慣、食事内容などがあり、身体所見として、身長、体重、ＢＭＩ、腹囲、血圧、脈拍、皮膚結節性黄色腫、アキレス腱肥厚などの有無などを確認します。

当院での取り組み

健康診断などで高脂血症を指摘され、来院された場合に当院では、現在の動脈硬化を評価する必要があると考えます。そのため動脈硬化の評価をするため「血管年齢測定」「頸動脈エコー検査」を行っています。また生活習慣の確認のために「食事内容の聞き取り」などを初期に行っております。

高脂血症の診断

高脂血症の分類は表現型分類と病因分類に大きく分かれ、病因分類には原発性と続発性があります。続発性、原発性共に原疾患の治療が必要な場合があり、その診断はとても大切となります。

表現型分類

血中のコレステロールなどを運ぶ働きを持つリポタンパク質の種類によって分類します。

病因分類

高脂血症の原因によって分類します。