角膜炎とは
角膜は、目に入った光を屈折して網膜に焦点を結び、物のかたちや色がわかるという、カメラでいえばレンズとしての重要な働きがあり、そのために透明で光学的にきれいな球面である必要があります。
角膜炎とは目の角膜に炎症が起こる病気です。
角膜とは黒目の表面にある透明な組織で、知覚神経が走っています。
そのため角膜に炎症が起きると痛みを感じます。
角膜炎の症状
感染性角膜炎とは、角膜に細菌やカビなどが感染して、炎症を起こす病気のことです。
角膜とは黒目にあたる部分で、通常は涙に覆われて外部からの刺激や病原体の侵入から守られています。
角膜に傷がついている場合には細菌などの病原体に感染しやすくなり、次のような症状が引き起こされます。
- 目が痛む
- 目がゴロゴロする
- 充血
- 涙が出る
- まぶたが腫れる
- 黒目が白くなる
基本的には両目ではなく、片方の目だけに症状が出ます。
また、感染性角膜炎は放置しておくと角膜潰瘍を起こすこともあります。
角膜潰瘍では、病巣が角膜の内部にまで広がって、黒目が白く濁ったり、視力が低下したりすることもあります。
角膜炎の治療
細菌性角膜炎の場合は、抗菌薬による治療が基本となります。
細菌の種類に応じた抗菌点眼薬の点眼と、状況に応じて、抗菌内服薬や抗菌薬の点滴薬が使用されます。
治療期間は症状によって異なり、数ヵ月かかる場合もあります。
抗菌点眼薬の治療では、医師の指示による点眼回数をきちんと守ることが、早期の治癒につながります。